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【還暦のお祝い】意味は?いつやる?なぜ赤いちゃんちゃんこ?

投稿日:2019年2月20日 更新日:

還暦は人生の通過儀礼です。成人式と同じ様に、ある年齢に達すると行われる儀式。生まれ変わって出直すという意味があります。

お祝いは年の初めに行うとされていますが、誕生日や母の日・父の日などと一緒にしてみては?
お正月に会えなかった家族や親族が集まれたら嬉しいですね。

記念写真は赤い色が入ると、より還暦祝いの雰囲気がでますよね。

  

還暦の意味って?

還暦はある一定の年齢になると行われる通過儀礼の一つです。
成人式と同じ人生の節目にするお祝いでさらなる長寿を願うものです。

人生50年と言われた昔は、60歳は長寿とされていました。
赤いちゃんちゃんこを着て記念写真に収まっている姿はお年寄りそのものでした。

現代では治る病気もかつては治せなかったことも多く、生活環境や社会情勢によって若くして亡くなることも多かったのです。還暦を迎えることはとても喜ばしい事だったのですね。

今は60歳はとても若々しく、現役で働いている方が大勢います。
とてもお年寄りなんて言えません。
でも、還暦祝いをすると言われると、年寄り扱いをされたと受取り、断る方もいるようです。

では「還暦」にはどんな意味があるのでしょうか。

暦が一回りってどういう事?


「還」という字は国語辞典で調べると、かえる・かえす・元の場所、状態に戻るとなっています。
「暦」はこよみです。

還暦は暦が元の場所(状態)に戻るということです。

元になっているのは十干十二支

暦は十干十二支で作られています。
「十干」は古代中国の思想から作られたもので次の10の要素で成り立っています。

甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)

これに五行と陰陽の思想が合わさっています。

・五行...万物の要素

木(き)・火(ひ)・土(つち)・金(か)・水(みず)

・陰陽...相反する二つの要素が調和して全ての秩序が保たれるという考え方(陰陽道)

陽(よう)・陰(いん)をあらわし、陽→兄(え)・陰→弟(と)

「十二支」は方角を北から12に分け

子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)としました。

方角の他に、時間や年月日も表します。
子の刻とか丑の方角なんて聞いたことがありませんか?

これらを順番に組み合わせると

甲=木・兄・子(甲子 きのえね・かっし)    
乙=木・弟・丑(乙丑 きのとうし・いっちゅう)   
丙=火・兄・寅(丙寅 ひのえとら・へいいん)
丁=火・弟・卯(丁卯 ひのとう・ていぼう)  
戊=土・兄・辰(戊辰 つちのえたつ・ぼしん)
己=土・弟・巳(己巳 つちのとみ・きし)
庚=金・兄・午(庚午 かのえうま・こうご)
辛=金・弟・未(辛未 かのとひつじ・しんび)
壬=水・兄・申(壬申 みずのえさるじんしん)
癸=水・弟・酉(癸酉 みずのととり・きゆう)
甲=木・兄・戌(甲戌 きのえいぬ・こうじゅつ)
乙=木・弟・亥(乙亥 きのとい・いつがい)


これが一巡するのに、60年かかるのです。
次に生まれた干支に戻るにはまた60年かかるのですが、ほとんどの人は天寿を全うしていると思われるので、一生に一度しかない年になりますね。

昔は長寿を祝った還暦ですが、今はこれまでの感謝とさらなる長寿を願うという意味あいに変わってきているようです。平均寿命が90歳代ですからね。まだまだ元気に生きなければいけません。

今年2019年の十干は「己」(つちのと)で、十二支は「亥」(い)です。
干支は「己亥」(つちのとい・きがい)1959年生まれの方が還暦になります。

因みに、大正13年は十干十二支の最初「甲子」にあたる年ですが、高校野球の熱戦が繰り広げられる甲子園球場が完成したのがこの年です。
干支の1番と縁起の良いことから球場一帯を甲子園と名付け、球場を「甲子園球場」としました。
甲子園球場の還暦は昭和59年なので、今年(2019年)は95歳です。

還暦のお祝いはいつする?


還暦のお祝いは、その年の初めにするのが基本です。
年の初めは正月ですが、必ず1月にという事ではありません。

誕生日にする

お祝いする側が日程を決める場合は、誕生日や父の日・母の日などに合わせるとスケジュールが調整しやすく、予算も立てやすいのではないでしょうか。

いつもより豪華にもできますし、あまり会う機会が少ない親族などを招待する良い機会になって、本人も嬉しいですよね。
還暦祝いなんていらないと言っていても、会いたい親族に会えるとなると二つ返事でOK!かも知れませんよ。
ご両親の年が近い場合は、一度にお祝いする方もいるようですよ。

お祝いを受ける側が決めるのであれば、早めに予定を組んでもらうといいです。
会いたい人が遠方の場合、2~3カ月くらい前には伝えておくようにしなければなりません。
余裕を持ったスケジュールにしてもらいましょう。

別に機会を設ける

還暦のお祝いを別にしたい場合は、なるべく年内にしましょう。

お正月やお盆は帰省する家族も多いので、予定は組みやすいですが、行事をこなす慌ただしさがありますので、皆さんの意見を聞いた上で決めましょう。
初詣やお墓参りが後回しになってしまうと、本末転倒になってしまいます。
ゴールデンウィークはまとまったお休みになるので、比較的集まってもらいやすいかもしれませんね。

旅行のプレゼントや、ホテルやレストランでお祝いするという方は、長期休暇中は予約が取れない事もあるので早めに計画して下さいね。
赤が付く観光地やレストランを選ぶ方もいらっしゃるようですよ。

最適な日


せっかくお祝いするのですから、お祝い事に最適な日にしたいですよね。
日取りを決めるには、大安、仏滅などの六曜で決めると良いのですが、先勝、先負などはお祝いをしていい日なのか迷ってしまいますよね。

先勝(さきがち)...午前中が吉
友引(ともびき)...お祝い事を引き寄せる、友が冥土に引き寄せられる・午前11時~午後1時は凶
先負(さきまけ)...午後が吉
仏滅(ぶつめつ)...大凶の日
大安(たいあん)...万事において大吉の日
赤口(じゃこう)...何をやっても上手くいかない日・午前11時~午後1時は吉

最近ではあまり気にしない若い方が増えているようですが、主役が60歳の場合、六曜は重要です。
予約が取れやすい、割引があるなどで決めてしまうと激怒される心配があるので、大安意外の日を選ぶ際は十分気をつけましょうね。

還暦の色はなぜ赤?


還暦には「赤いちゃんちゃんこ」を着る。
当たり前のように思っていますが、赤が還暦の色になった訳はご存知ですか?

赤いちゃんちゃんこを贈るようになったのは、中国との貿易が盛んだった室町時代末期に遡ります。
当時は医療が十分でなかったため、子どもが生まれても今では簡単に治るような病気で亡くなることが多かったのです。桃の節句、端午の節句は子どもが無事に育つことを願った行事ができたのもそのことからです。

そこで、神様が居る神社の鳥居に使われている赤には魔除けの効果があると考え、産着に使ったんです。
確かにほとんどの鳥居は赤ですよね。

還暦は赤ちゃんに戻り、もう一度人生を生きるという事。
元気でいて欲しいとの願いから赤が還暦の色として定着していったのですね。

赤の効果

色には様々な効果があります。
赤は注目されやすく記憶されやすいです。とてもインパクトがある色ですよね。

商品のパッケージを赤にしただけで、売上が10%アップしたお店があったり、飲食店の内装を赤にしたら客の回転率が上がったケースもあったりします。

ユニホームを赤にしたら勝率が55%になった例をイギリスの科学誌「ネイチャー」は伝えています。
戦国時代の甲冑や旗などの武具を赤で揃えた「赤備え」は、強さの象徴でした。

赤にはエネルギーを感じさせる力があるのですね。
赤ちゃんは無事に育ってほしい、還暦を迎えた人はいつまでも元気で長生きして欲しいとの願いから、赤を使うようになったのではないでしょうか。

赤のイメージ


情熱の赤と言いますよね。

太陽や炎のように熱く活発なイメージ。行動力、エネルギーを感じさせるアクティブなイメージ。
セクシーな赤いドレスやハイヒールは欲望を刺激します。赤い血液はのイメージ。

どれも生きるために必要なものです。赤は命と結び付いているんですね。
生まれ変わりの節目には、必要な色と言えるかもしれません。

赤いちゃんちゃんこ

ちゃんちゃんこを贈るようになったのは、中国(明)との貿易が盛んに行われていた室町時代末期頃です。
生まれたばかりの赤ちゃんに着せた魔除けの赤い産着

還暦を迎えて、生まれ変わり新しい命を授かったという意味を込め、いつまでも元気で長生きして欲しいとの願いから赤いちゃんちゃんこを羽織ってもらうようになり、今に続いています。

赤いちゃんちゃんこは産着と同じ意味を持つものだったのですね。
そうと分かっても、赤いちゃんちゃんこは恥ずかしいかもしれません。無理に着てもらわなくてもいいので、赤色が入った洋服やバッグ、小物などを贈ると良いですね。

まとめ

還暦は新しい人生を始める年と考えられていたようです。

今の60歳はとても若々しいです。まだまだ若者には負けないバイタリティーがあります。
年寄り扱いされるには早すぎますよね。

60年間の感謝とこれからもよろしくとの気持ちでお祝いして下さい。無理やりではなくね。

還暦は生まれた時の干支の年です。
満年齢か数え年かで迷ったら、干支を確かめてみましょう。

記念写真は忘れずに撮りましょうね。全員の笑顔がそこにあることを願っています。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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