女の子が生まれて最初の桃の節句は両親始め、祖父母や親戚にも大変嬉しいものです。
毎年出す雛人形は、生活様式に合っていないと物置の片隅で埃を被って、気が付けば数10年がたっていたなんて事になりかねません。
お守りの意味があるひな人形は、できるだけ扱いやすく気に入ったものにしましょう。
今回は、コンパクトな雛人形の種類と特徴をご紹介します。
雛人形選びの参考にして頂ければ幸いです。
コンパクトなおすすめの雛人形
実用的ではない雛人形ですが、子供の成長を願いお祝いする桃の節句には是非飾りたいものですよね。
決して安いものではないのですが、扱いやすくお部屋に合った雛人形ならお祝いの席にも華を添えることができるのではないでしょうか。なにより子供の喜ぶ顔が見られますよ。
一般的な段飾りはとても飾るスペースが無くても、サイドボードや机の上に置けるコンパクトなタイプの雛人形があります。
親王飾りのみの平飾りや台座がそのまま収納箱になる収納飾り、お人形に触って壊す心配がないケース飾りは、同じくらいの予算で本格的な雛人形を選ぶことができます。
それぞれの特徴をご紹介しますね。是非参考になさって下さい。
男雛(お内裏様)と女雛(お雛様)、お飾りのみのタイプ
男雛と女雛のみなので華やかさには欠けるものの、あまりスペースが必要なく質を重視できます。
同じくらいの予算で本格的な雛人形を選ぶことができます。
お人形の他に、お道具や屏風、ぼんぼりなどの飾りに凝ってみても良いですね。
ただ、床に直置きはできないので台座やテーブルなどの上に置きましょう。
出し入れにも気を付けなければいけませんね。
お人形の首は差し込まれているだけなので、落とすなどの衝撃で外れてしまうことがあるかもしれませんので。
値段の相場は4~20万円くらいです。
台座が付いていてそのまま収納箱になるタイプで、親王又は段飾りのタイプ
持ち運びを重視するならおすすめです。
節句が終わったら台座にひとまとめできるので、収納スペースがあまり取れない場合も対応できます。
段飾りになると大きくなるので、その分収納場所の広さが必要になります。
収納スペースのサイズをしっかり測っておきましょう。
三段飾りは親王に三人官女、お道具か五人囃子となるのでボリューム感が出て華やかになります。
お人形の数が多くなると、1体の大きさが小さくなりますが賑やかにもなるので親王のみだとちょっと寂しく思える方にはおすすめです。
飾るときや仕舞うときにはちょっと手間がかかります。
値段の相場は10~30万円くらいです。
ケースの中に、お人形が固定されているタイプ。
約1ヶ月間飾って置く間の埃や、出し入れする時の汚れや破損が心配な方におすすめです。
そのまま出して、そのまま仕舞えるのでとても簡単ですね。ケースの中でお人形同士がぶつかることもありません。
気を付けなければいけない事は、子供がケースにぶつかって怪我をしたりケースを壊したりすることです。
飾る場所には特に気をつけましょう。
子供がぶつかるような高さには置かないように、少し高めの場所に飾ってあげましょうね。
人形の種類は主に2種類
お人形のタイプは主に2種類。
織物の生地の十二単衣を着た衣装着、布の端地を埋め込んだ衣装の木目込みがあります。
十二単衣を着たお人形のリアルさが苦手でお雛様はいらないと思われている方には、木目込み人形が良いと思いますよ。
幼児のような可愛らしいお顔のお人形です。比べてみると良いのではないでしょうか。
雛人形の一般的にイメージされるお人形です。
伝統的な織物の生地や、細やかな刺繍を施された生地などを重ねて十二単衣に着せられた宮中を思わせる一般的なお人形です。
表情や佇まいもリアルで華やかです。
平安時代の宮中の婚礼を模したといわれる雛人形でお顔はうりざね顔がほとんどです。
あまりにリアルなので、怖いと思われている方も少なくないようですが、そのお顔は子供を見守り微笑んでいるのです。
決して怖い顔ではないですよ。
ただ、口がちょっと開いているので、そこが怖いと思われるのかもしれませんね。
木で作られた人形に衣服の皺や模様のすじ彫りを入れて、そこに布の端地を埋め込んだり貼りつけたりして衣装を着せた雛人形です。
衣装義と比べるとシックな風合いで、大人の女性にも人気があります。
お顔はおぼこ顔と言って、少女のようです。
衣装着のお人形が苦手な方はこちらがおすすめです。
飾るスペースがどうしても取れないとか、収納場所がないなどの場合はサイズが小さくケース飾りもあるこちらが最適ではないかなと思います。ペットがいるご家庭でも心配なく飾れますよ。
歴史はこちらが衣装義よりも古いものです。
小さく派手さはありませんが、伝統的な雛人形です。大人になってからもずっと持ち続けられる雛人形ではないでしょうか。
他に、様々なモチーフの小さな人形をつないで吊るすつるし雛やイラストのような顔立ちと丸いフォルムが可愛らしいちりめん細工もあります。
お部屋や好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
雛人形を決める大事なポイントは、自分が気に入ったものにすることです。
いろいろ見て回って、ピンときたお人形を選ぶのが一番です。
予算に合わせるのも大事ですが、なにか魅かれるもの物があるとしたらそれを選ぶのが一番良いと思います。
収納・設置場所は事前に確保しておく
雛人形を飾る場所は決めてありますか?
吉凶の方角がある訳ではないので、部屋のどの位置でもかまいません。
家族が集まる部屋で子供が見られる位置に飾りましょう。
お雛様を神様のように捉えがちですが、御神体ではないので置いてはいけない方角はありません。
場所のサイズと雛飾りのサイズが合った所に置いていいですよ。
あまり低い所は見下ろすことになりますし、足をぶつけるなどの危険があります。チェストやローテーブルに置きましょう。
お部屋の南側に置く時は、直射日光に気を付けて下さいね。
1ヶ月ほどですが、置きっぱなしになるので色褪せが心配です。カーテンをかけるなどの日除け対策をしましょう。
ワンちゃんがいるお家は、あまり低いところに置くとワンちゃんの尻尾がぶつかったり、興味から噛みついたりすることがあるかもしれません。ワンちゃんよりちょっと高い位置に設置しましょう。
ネコちゃんがいるお家では、周りに同じ様な高さの家具があると、飛び移ったりします。段飾りの上を歩くかもしれません。
足場になるような家具が無い所に設置しましょう。
忘れがちなチェックポイントは設置スペースと収納スペースです。
設置場所が決っても十分なスペースが無いと、せっかく購入したのに大きくて予定していた場所に入らない、とか片づけるのに場所が確保できないなど、買ってから後悔することが無いようにしましょうね。
スペースを測るときは、あまりギリギリのサイズだと出し入れする時に傷を付ける可能性があるので、内側で少し余裕をもって採寸しておくと良いですよ。
まとめ
飾る場所がない、実用的ではないとの理由で雛人形を買わないと思われていても、コンパクトなタイプならあまり場所を取ることもありません。
子供が大きくなってから、自分は雛人形を買ってもらっていなかったと、悲しい思いをさせるのは可哀そうですよね。
飾り方は平飾り、収納ボックスタイプ、ケース入りなど、お部屋に合わせて選ぶことができます。それぞれの特徴を考えて自分に合ったものを選んでくださいね。
多く買われている物が、必ずしも気に入るとは限りません。お顔を見てピピっときたものを選ぶのがいいのです。
ご縁があった雛人形は毎年飾ることが楽しみになることと思いますよ。
また、収納場所を実家にしてしまったら、意味がなくなってしまいます。
飾った後も粗末にならないように、収納場所はしっかり確保しましょう。
最後までお付き合いくださり有難うございました。