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土鍋の飯が美味しいのには訳がある!1合でもふっくら炊ける!

投稿日:2017年12月7日 更新日:

鍋で炊くご飯は炊飯器で炊くご飯とは違った美味しさがありますが、それは、
かまどで炊いていた方法をなぞっているからではないでしょうか。

ご飯を炊く鍋には鉄やアルミ鍋のほかに、土鍋があります。
じんわり熱が入る土鍋で炊かれたご飯はかまどで炊かれたご飯により近づいて
いるといっていいでしょう。

今回は土鍋の仕組みと選び方、炊き方をご紹介します。

  

土鍋で炊くご飯が美味しい訳って?

なぜ「土鍋」でご飯を炊くと美味しいのでしょうか

土鍋は、加熱されると鍋全体から熱が伝わって中の食材を調理します。
この時お米のうまみ成分を作りだす酵素アミラーゼが一番良く働いてくれます。

また、保温性が高いため、蒸らし時間にもじわじわと熱が入り、余分な水分がしっかり飛んで
米の一粒一粒がふっくらと立った状態になり美味しく美味しく炊き上がります。

美味しいご飯の秘訣は
10分前後沸騰させることと言われています。

10分前後沸騰させることによってお米の甘みがしっかりと引き出せて
ふっくらと程良い食感のご飯に炊き上がりますが、

それより長過ぎると水分を含み過ぎてべちゃべちゃした食感に、
短すぎると甘みが少なく硬めに、炊き上がります。

それともう一つ、蓋の重さです。

重い蓋にすることによって、鍋の中の圧力が高まり、しゃきっとお米を立たせるのです。

土鍋が広く普及するようになったのは、

はるか昔6000年~7000年前の縄文時代に狩猟民族だった人々は食糧を運んだり保存したりするために
土器を作りました。
その後、米を耕す農耕民族となり雑穀を食べるようになります。
このとき、雑穀を雑炊のように煮ることを人々はおぼえました。

土鍋の登場です。

しかし、この頃はまだ土をこねて焼いただけなので、割れやすいものでした。

その後、紀元4~5世紀半ばの飛鳥時代に朝鮮からろくろ技術と窯が伝わり
1000度以上の高温焼成が可能になり、水が漏れず壊れにくい須惠器のような
陶器が作られるようになったのです。

そして、時代は流れ

まだ重く割れやすかった土鍋は1950年代に耐熱陶器製の土鍋が開発され
家庭用業務用として広く普及していったのです。

ご飯を炊く土鍋の選び方

一口に「土鍋」といっても様々な種類とサイズがあって、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。

よく使う形は、口が広く底が浅い物だと思います。

ご飯はもちろん、おでんやよせ鍋、鯛飯など魚をまるごと一匹入れるときにも
最適です。1人用として売られている土鍋もこの形ですね。

そして、もう一種類、底が丸く深さがある土鍋もあります。

炊飯用にはこの形が適していて、吹きこぼれがしにくいように縁が深めになっています。

ご飯屋さんで出てくる土鍋もこの形が多い様です。

国内で最も多く使われているのが三重県四日市市の「萬古焼(ばんこやき)」です。

江戸時代から始まった陶器で、1979年に「伝統工芸品」に指定されています。

特徴は、陶土にあって、ペタライトというリチウム鉱石を混ぜて焼く事で、熱に強くなっています。

直火や空炊き高度な耐久性があります。最近また見かけるようになった豚の形をした
蚊取り線香置き、「蚊遣豚」(かやりぶた)もまた萬古焼の代表的な物です。

三重県には、他に伊賀焼があり、萬古焼よりやや軽いという特徴があるので
重さが気になる方はこちらがおすすめです。

サイズも迷う所で、3号から10号まであります。

3号…約15cm: 子供用(離乳食などに便利)
4号…約19cm: ひとり鍋にちょうど良い
5号…約20cm: 〃
6号…約22cm: 1人~2人用
7号…約25cm: 2人~3人用
8号…約28cm: 3人~4人用
9号…約31cm: 4人~5人用
10号…約35cm: 5人~6人用

だいたいこんな感じですが

6号があれば一合のご飯も炊けますし、1人鍋も十分です。

大きさは、ご飯の炊き上がりの量が6~7割以下になるのがベストですが、
極端に大きくなければサイズにこだわらなくてもよさそうです。

私は、夫婦2人で8号サイズで少し少なめに仕上がるように使っていました。
今は家族が5人になったので10号です。

1合のご飯を土鍋で炊くポイントは?

それでは、炊き方です。

1.米を研ぎ、浸水させる(30分~1時間)
   ・ボウルに米を入れ浄水器などの美味しい水を米がかぶるくらい入れ、
   ・2、3回掻きまわしてすぐに捨てる。
   ・ボールを掴むような手の形にしてガシャガシャと同方向にかき混ぜ
    水道水ですすぐ。これを2~3回繰り返す。
   ・米が透けて見える位になったら多めの水に漬ける。

2.ざるに上げ。水を切る(約5分)

3.土鍋に米をと水を入れ、火にかける(中火)
   ・水の量は200ml(米1合は180ml)

4.沸騰して湯気が吹いたら弱火にし、水気がなくなるまで加熱する(6~7分)
  (蓋を開けてみて表面から水や泡が出ていないか確認し、無くなるまで1~2分ずつ加熱)

5.水気が無くなったら中火で5~10秒加熱

6.火からおろし10分蒸らす(タオルなどをかけて温度を維持、蓋は絶対開けない))

7.しゃもじで上下を返しながら混ぜる(水気を飛ばしふっくらさせる)

基本は
 沸騰したらそのまま2分炊き、火を弱めて3分、さらに火を弱めて5~7分炊く

昔からご飯の炊き方として
 初めチョロチョロ中パッパ、赤子泣いても蓋とるな

と言われています。

これはかまどでのご飯の炊き方ですが、土鍋ではその行程を再現できる訳です。

熱がじわじわ入り込むため「初めチョロチョロ」状態になります。

沸騰した時が「中パッパ」

「赤子泣いても蓋取るな」は蒸らし

昔は時間など測りませんから全て目や耳で判断して美味しいご飯を炊き上げました。

タイマーなどに頼り過ぎず、鍋の中の音や蓋を開けて見て確認するなど

感覚をふるに使って美味しく炊きあげてみて下さい。

自分の鍋にはこれくらいという最適な方法が見つかるはずです。

まとめ

土鍋で炊くご飯はかまどご飯の再現です。

長年ご飯を作っていると料理は全て「勘」になりますが、時に失敗しながらも

自分のやりかたが出来あがってくるものです。

基本は常に頭において自分なりのご飯を炊いてみてください。

きっと世界一美味しいご飯が炊きあがるはずです。

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