だしを取った後の鰹節は、もったいないからとふりかけや炒め物に入れたりと
使ってはいるものの、栄養は残っているのかしらと疑問に思う事はありませんか。
そもそも鰹節の栄養成分はどんなものなのでしょうか。
風味を加えるために使われているだけでしょうか。
大きく削られたり、小さく削られたりと削り方が別れているのはなぜなのでしょうか。
栄養成分や使い分け方、残った鰹節の保存方法などのポイントをご紹介します。
鰹節の栄養は?
鰹節の主な栄養成分はタンパク質ですが、
他には
カリウム...高血圧の予防や筋肉の働きに必要
リン・ビタミンD...歯や骨を作る
体内で作る事ができない8種類の必須アミノ酸
などがあります。
これらの栄養分のおかげでコラーゲンの働きが活性化されるとされているので、
美容の維持にも役立っているんですね。
すっぽんやふかひれなど高級食材を食べなくても、鰹節でコラーゲンの
働きが活発になるとは嬉しいですね。
また、
ビタミンE...脂肪の酸化や動脈硬化を防ぐ
カルシウム・ミネラル...日本人に不足しがち
脂肪分は3%
なども含まれているので、栄養価が高く
脂肪分が3%とヘルシーなので、成人病予防もでき、健康的にダイエットをしたい
方にもおすすめです。
意外なところで、妊娠中のでつわりがひどくなかなか食欲がわかないという場合も
鰹節を料理に加えることで、必要な栄養がとれ、食欲もわいてきます。
試してみて下さい。
つわりを経験された方で、ごはんの匂いがつらいという時でも味噌汁なら飲めた
ということはありませんでしたか?
鰹節のおかげだったかもしれませんね。
小さいお子さんをお持ちの方は、思うようにご飯を食べてくれないと悩んでいませんか?
鰹節には幼児期の発育に必要なトリプトファンも含まれているので、消化を助ける働き
で、お腹を壊すことも少なくなります。
鰹は魚の中でもタンパク質が豊富なので是非食事に取り入れたいものですが、ご病気
などでタンパク質制限や塩分制限をされている場合も、鰹節になると使い切り袋1袋
は5gなのでタンパク質は約3.8g程です。その上だしを効かせることで塩分カット
もできるので、制限された食事でも美味しく頂けるのではないでしょうか。
これらの事から、鰹節は理想の食品と言えますね。
鰹節をじょうずに使い分けるには?
市販されている鰹節は削り方が様々ですが、次のように別れています。
・平削り...花かつお(薄く大きく削られている)
だし、トッピングや佃煮
・厚削り...厚めに削られたもの
だし専用で。3分程度煮出すと濃いだしがとれる
・細削り...昔ながらに削られたもの
だし、トッピング
・糸削り...糸状に削られたもの
トッピング(上品な盛り付けになる)
・破片....かつおパックに使われている(食べやすいように削られている)
料理に加える、トッピング
・粉末....粉末状に削られている
味噌汁のだし、お好み焼きなど用途を選ばない
スーパーの棚をざっと見ると、大きな袋と小さなパックが幾つか入っている物が目に付き
ますが、分けてみるとこんなにあるんですね。
普段よく使われるものは、パック詰めになっているものだと思いますが、あれは「破片」
だったんですね。
トッピングやおにぎりの具になるおかかにするなどで使われていると思いますが、中身を
お茶パックなどに入れ替えて煮出すとちゃんとだしが取れます。
だし用に「花かつお」がありますが、だしを取った後も栄養分は残っているので
捨てずに、ふりかけやトッピングに使っても美味しいです。
初めから粉末状になって売られている物もあるので、そのまま味噌汁や料理に加えることも
できます。
だし専用となると「厚削り」になりますが、3分程煮出すだけで濃いだしが取れるので、
うどんつゆなどを作る時におすすめです。
削り方が別れているのは、トッピングした時の見た目が重要というところでしょうか。
選ぶ時は、
色がピンク色に近い物、形が崩れていない物を選ぶと良いでしょう。
料亭などでよく使われているのは「血合い抜き」ですが、
血合の部分が除かれているので濁りが無く、料理の色彩が綺麗に出るようです。
鰹節を保存する時に気を付けることは?
保存方法ですが、毎回パック袋を使い切る訳ではないので、保存しておく時に
気を付けなければならない事があります。
販売されている削り節は酸化を防ぐため、中の酸素を抜いて不活性ガスが
充填され、密封されてあります。
封を開けると充填されているガスが出てしまうので、そのままにしておくと酸化
が進んでしまいます。
酸化が進むと、風味の劣化、変色などが起こりますのでだしの味も落ちます。
場合によってはカビが生えてしまう事もあります。
開けた口は当然閉めますが、その時に中身がつぶれない程度に空気を押し出し、
しっかり密封して保管しましょう。
しょっちゅう使う時は、冷蔵庫に入れて保存しますが、あまりひんぱんには使わない
という時は、どうぞ冷凍庫に入れて下さい。
冷凍臭さが気になるからと、冷蔵庫や引出しに仕舞うときは、なるべく早く使い切る
ようにしましょう。
開封するとどんどん酸化してしまいます。
まとめ
鰹節はだしを取ったり料理に加えたりトッピングにしたりと、使い方が幅広い上に
栄養成分も健康や美容に嬉しいものがふんだんに入っています。
だしを取った後はうま味や栄養が無くなってしまうのではないかと捨ててしまいがち
ですが、風味や味はどうしても落ちますが、栄養分は残っています。
乾燥させるなどの手間が面倒な時は、そのまま炒め物に入れてしまいましょう。
せっかくの満点食品です。賢く使い切りましょう。