ブランド品の本物を見分けるのは、なかなか難しいものです。
デパートや直営店なら本物を買うことはできますが、気を付けなければならないのは格安で買える場合です。
父の日のプレゼントなどの贈り物には、ラルフローレンのポロシャツはとても喜ばれます。
知らずに偽物を贈らないように、見分けるポイントを知っておきましょう。
ラルフローレンポロシャツの偽物の見分け方はある?
本ものか偽物かを見分ける方法で、値段で判断することはありませんか。
本物は高価で偽物は安価。ちょっと乱暴な分け方ですが、多くの人は価格を基準にしているのではないでしょうか。でもその分け方は違うかもしれません。
本物が高価な理由
ラルフローレンポロシャツに限らずブランド品は高価なイメージがありますが、それを求める人たちにとっては高くても適正価格なのです。
一人のデザイナーが1つの製品を作りだすために、持ち続けた夢と惜しみない努力・信念に基づき、素材・デザイン・製法などに強いこだわりを持って作りだされます。
それを多くの人に着てもらうためには、広告・宣伝が必要です。そこに費用が発生します。
ラルフローレンは自ら大手百貨店に売り込みをしています。熱心な交渉の末に、彼の情熱と製品のデザイン性の良さが認められ、そこに置かれ販売することができたのです。
1977年には映画の中で、主演俳優がラルフローレンの服を着たことで「アニー・ホール・ルック」と呼ばれ流行となりました。スポーツ界では、2006年~2010年までウィンブルドン選手権のユニフォームも手がけています。2016年には世界規模の映画のようなソーシャルコンテンツを作成しています。
価格は買う側が納得した時点で決まるものです。10万円としても高いとなれば5万円になるかもしれません。3万円としてもそれでは安すぎる、5万円で買おうとなったら5万円になるのです。それが適正価格です。
2つの輸入方法
海外品を日本で販売するには、輸入しなければなりません。
その輸入の仕方には、2つの方法があります。
・正規輸入
海外ブランドの日本法人や契約関係にある企業がブランドから直接購入し、輸入して販売する方法。
ラルフローレンの日本法人は、2009年に設立された「ラルフローレン株式会社」で、株式会社ポロ・ラルフローレン、ラルフ・ローレン・リテール・ジャパン有限会社、オンワード系4社が統合されて設立されました。
・並行輸入
海外ブランドとは関係のない個人や会社が海外の直営店や量販店、ネットショップなどから購入し、輸入・販売する方法。
流通ルートが正規とは違うため、安いというメリットがある半面、難しい手続きは必要なく違法でもないため、偽物やコピー商品を買うかもしれないというデメリットがあります。
正規輸入品はブランドから直接購入しますので、偽物があることはありません。
それに対し並行輸入の場合は、一般に売られている物を購入し輸入するので偽物が混じる可能性があるのです。
ラルフローレンはたくさんの国でライセンス契約しているので、世界中で生産されています。
国によっては、全てブランドと同じ物で作ることができないこともあります。物価が安い国もあります。
そのため価格の違いが出てくるのですが、本物にしては生地が薄い、質が落ちるとなってもライセンス契約をして製作したものは着心地が良かったり、型崩れしにくかったりします。
並行輸入品は全てが疑わしい訳ではないのですが、輸入メーカーやブランドの保証書は発行されていないものが多く、あっても国内では無効の場合が多いです。ブランドからの購入ではない事を理解しなければなりません。
ブランド品の偽物は、一見してもそれとは分からないように巧妙に作られます。
それぞれの特徴を真似ることで偽物となるのですが、ラルフローレンポロシャツでは代表的なポロポニーのロゴの刺繍やタグに違いがあります。
ラルフローレンの刺繍はどこを見る?
ポロポニーの左胸に施されているポロプレイヤーの刺繍。
ポロプレイヤー、ポニーロゴ、プレイヤーロゴとも呼ばれています。
1971年に登場したこのロゴはとても細かいステッチで施された刺繍ですが、偽物が多く出回っているのもこれです。
種類も多く、スモール・ミドル・ビッグポニーやポニーが複数並んでいるダブル・トリプルポニー、複数の色で刺繍されたマルチポニーなどがあります。
ミドル・ビッグポニーは2005年にテニスの公式ユニホームに採用された時に登場したもので、品質管理、検品基準がとても厳しくチェック項目は十数箇所もあります。
一般的なチェックポイントは、ポニーの脚や尻尾、プレイヤーが持っているスティックの部分。
・輪郭がぼやけていない尻尾
・真っ直ぐで細いスティック
本物は900もの細かいステッチで立体的に刺繍されているので、全体がはっきりしています。またスティック部分は細く真っ直ぐにするための補強布が使われています。
刺繍は針を落とす場所が少しずれただけでも、全体の印象が違ってきます。複雑な馬の形となればその技術は高いものである必要があります。ラルフローレンのこだわりと技術の高さが表れている部分ではないでしょうか。
タグにも見分け方はある?
本物と判断するためのもう一つのチェックポイントは「タグ」です。
販売店の情報が書かれていたり、独自のアイディアが隠されています。
襟の裏
襟の裏に横向けに縫い付けてあるタグ。
秘密は裏にあります。
とても細かい部分ですが、取れてしまわないように四隅が補強されて折り返して縫い付けてあります。この補強した四隅に三角形のステッチがされています。
表示タグ
製品情報が書かれている二つ折りのタグ。
素材や取扱方法が書かれていますが、日本の企業名が書かれてあります。
ライセンスを持っている企業名だと正規品なので、住所や電話番号も書かれています。
店名だけのものは偽物です。住所、電話番号も確認して下さい。
日本の主な代理店
「ポロ ラルフ ローレン(株)」、「ラルフ・ローレン・ジャパン」、「オンワード樫山」、「ナイガイ」、「インパクト21」、「パートナー21」、「アクティ21」
CHAPS RALPH LAURENの場合には、「全紳連(全日本紳士服工業組合連合会)」、「日登美株式会社」、「トレンザ株式会社」などです。
まとめ
「偽物は見えない所を手を抜く」といいます。裏側の見えない所までしっかりチェックしましょう。
正規輸入品は取り扱い店が決っているので、安心して買うことができます。
並行輸入品は偽物が混じっている可能性を念頭において、格安品はその可能性がかなり高いと思った方が良さそうです。
洋服を見るとその人の生き方が分かる、とも言われます。ある程度の年齢になったら本物を身につけるようにしてみてはいかがでしょうか。
また、長く人生を歩んできた方への贈り物には、なるべく本物を選ぶことをおすすめします。
最後までお付き合い下さりありがとうございました。