青森の夏は短いです。その短い夏に一気に燃え上がる人々の魂の叫び、それが「ねぶた祭り」
です。
一説には、奈良時代に中国から伝わった七夕の灯籠流しが起源で、ねぶた（＝睡魔）という
穢れを飾りものと一緒に海や川に流す行事であるといわれています。
観光に訪れた方でも参加できる珍しい祭ではないでしょうか。
昭和５５年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。
青森ねぶたの開催期間はいつ？
ねぶた祭りは毎年８月１日～８月７日までの７日間行われます。
２０１８年の日程は次の通りです。
８月１日；前夜祭
・青い海公園特設ステージ
１８：００～２１：００頃
・浅虫温泉
第７０回浅虫温泉花火大会
８月２日～３日：ねぶた運行
・青森市内
１９：１０～２１：００
子どもねぶた．．．約１５台
大型ねぶた．．．約１５台
８月４日～６日：ねぶた運行・各賞発表
・青森市内
１９：１０～２１：００
大型ねぶた．．．約２０台
・各賞発表（山車に各賞を提示）
８月７日：ねぶた運行・海上運行・花火大会
・青森市内
１３：００～１５：００
大型ねぶた．．．約２０台
・青森港
１９：１５～２１：００頃
第６４回青森花火大会
ねぶた海上運行．．．６台
青い海公園は国道の県庁から真っ直ぐに海に向かって行くと「アスパム」という観光物産館
(三角形の形をしています)がありますが、その裏側一帯が青い海公園になります。
青い海公園には、ねぶた製作小屋の「ねぶたランド」があり、運行の発着点になっています。
運行するねぶたが集まっているので、時間が合わなくて夜の運行が見られない方でも、
ここに行けばねぶたを見る事が出来ます。
動いていないのがちょっと残念ですが。
ねぶたの一番の見どころは？
ねぶたの醍醐味はなんといってもその大きさと迫力ですね。
一台の大きさは
・幅．．．．約９ｍ
・奥行き．．７ｍ
約３車線分の幅ですね。
高さは、電線に触れる位なので、電線を持ち上げながら運行したものです。
題材は
・三国志
・歌舞伎
・神話
などから構想を練り、ねぶた祭りが終わると次の年の下絵を描き始めます。
２０１２年にはねぶた史上初の女性ねぶた師「北村 麻子」さんがデビューしています。
約２０の団体が出陣するねぶたですが、その構成は人形型灯籠の他に囃子や踊りなどです。
・囃子方．．．笛・太鼓・手振り鉦
・跳ね人．．．浴衣・花笠・ガガシコ・鈴を身に付け踊る
・化け人．．．滑稽な姿で祭を盛り上げる役目
それぞれに賞があり、団体で競い合います。
囃子方は練習しなければ参加は難しいですが、跳ね人はねぶた衣装を身につけていれば誰
でも参加できます。
どの団体にもその場での参加は可能ですが、独自のルールを決めている団体もあるので、
自由に跳ねている所に入るといいですよ。
ねぶた衣装は購入できます。新町通りにワゴンを出して売っている所もあります。
ただ、浴衣の着方に特徴があって、男性と女性では着方が違うので、呉服屋さんや洋服や
さんで購入・レンタルされると着付けサービスがありますのでおすすめです。
是非見て頂きたいのが、「見栄を切る」所です。
運行途中にねぶたが観客ぎりぎりまで迫り、お辞儀をしてからクルッと回ります。
にらみを利かせたねぶたの面は歌舞伎の「見栄を切る」そのものです。迫力ありますよ！
人力で引いているので、いかに華麗に回るか各団体を比べてみるのもおもしろいですよ。
そして欠かせないのが「化け人」の存在です。
とにかく面白い格好をしています。笑えます。楽しいです。
観客を引っ張り込んで一緒に跳ねたりします。遠慮せずどうぞ一緒に跳ねて下さい！
先頭には「ミスねぶた」がお目見えします。コンテストは８月１日の前夜祭で開かれ、決定
されます。
ねぶたはどこで見る？
ねぶたと一緒に沿道を移動しながら見るのも良いですが、座って見たいという方には観覧席
が有料であります。
パイプ椅子の席と桟敷席がありますが、屋根は付いていないので雨対策は必要ですね。
多少の雨なら運行しますよ。ねぶたにはビニールを掛けて雨で破れてしまわないようにする
んです。和紙で作られているので雨は大敵なんですね。
ビニールが無かった頃は、雨や電線、街路樹などであちこち破けるんですね、上手く障害物
を避けれなかったりしたら人形の腕が折れて無くなっちゃったなんてこともありました。
さながら戦いの後って感じでしたよ。ボロボロでした。
有料観覧席は事前予約が必要です。
個人席(９名以下)は青森市内の指定旅行社窓口、全国のコンビニなどで６月下旬から販売
される予定です。
団体(１０名以上)券はオフィシャルサイト
「日本の火祭り青森ねぶた」http://www.nebuta.jp/
から申し込み用紙をダウンロードできますよ。
ねぶたの運行方法は、ねぶたランドから一台づつ出発ではないんですね。
運行コース上に待機して開始合図で運行開始となります。
なので、待機している所にいくとお目当てのねぶたを最初から見られるんです。
終了は２１：００終了の合図で運行終了でお囃子が「御帰り」のお囃子に変わります。
跳ね人も跳ねません。その場で解散です。
ねぶたランドに帰ったねぶたは、次の日の運行に備え、点検・修理されます。
８月２日～５日で審査が行われ、各賞が決定され、６日の運行で受賞したねぶたの前面に
掲示されます。６日に観覧予定なら受賞ねぶたがみられますよ。
最高賞は「ねぶた大賞」です。
以下「知事賞」「市長賞」「商工会議所会頭賞」「観光コンベンション協会会長賞」
部門賞・制作者賞があります。
まとめ
夏の夜にゆらりゆらりと大型ねぶたが練り歩く様や狂乱舞する跳ね人の掛け声や低く鳴り響
く太鼓の音など正に燃え上がる祭です。
見るだけでなく、誰でも、日本人でも外国人でも小さな子供でも参加できる祭りはあまり無
いのではないでしょうか。
この夏、青森県に観光予定がありましたら是非体験してみて下さい。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
